第37回日本脳死・脳蘇生学会総会・学術集会
会長 岩瀬 正顕
関西医科大学総合医療センター 脳神経外科 教授
このたび、第37回日本脳死・脳蘇生学会総会学術集会を主催させていただくこととなりました。このような機会を賜りましたこと大変光栄に存じております。会期は、2025年6月28日(土)、関西医科大学加多乃講堂(枚方市、大阪)で開催いたします。
本学会は、1988年に第1回学術集会が開催されて以来、脳蘇生のための研究と臨床について研鑽を積むこと、臓器移植療法にかかせないドネーションを支えることを主旨として歴史を積んでまいりました。
世界では、移植医療が行われるようになって半世紀、死/脳死の定義と解釈が時代要請に呼応して変遷し、1968年ハーバード脳死基準、1981米国統一判定法、2020年脳死判定国際標準化に向けたコンセンサス(The World Brain Death Project)、2023年米国脳死(BD/DNC)判定ガイドライン改訂とその先へ視線が注がれています。脳死の概念がなかった世代、脳死を定義した世代を経て、生まれたときにはすでに法律で定める脳死が存在する世代が未来を創っていきます。
今回の学会のテーマを「脳死・脳蘇生の未来と希望」とさせていただきました。脳死と移植医療が日常であり標準となる未来を次の世代と共有することを願うとともに、本学会の役割がますます重要になることを改めて認識しています。
脳蘇生では、脳神経外科救急、神経救急、神経集中治療の領域でめざましい進化が見られます。脳卒中に対する顕微鏡/外視鏡/神経内視鏡手術/脳血管内治療、脳外傷に対する開頭手術/頭蓋内圧・神経モニタリング/止血血栓学的薬剤投与、神経集中治療領域のてんかん治療/体温管理の有効性が示されています。学術集会では脳蘇生研究の未来について、日本蘇生協議会(JRC)と日本集中治療医学会診療ガイドラインの進捗状況とともに取り上げます。
今回は、特別講演、教育講演、注目テーマのシンポジウムと一般演題を企画致しました。
学術集会に併施するセミナー「新しい法的脳死判定や患者管理のマニュアルについてのセミナー」を本邦法的脳死判定マニュアル改訂にさきだって開催します。また好評のハンズオン「脳神経・救急・集中治療領域医療者対象 臓器・組織提供ハンズオン」を開催します。
救急・集中治療、神経救急、脳神経外科、脳神経疾患診療に携わるあらゆるメディカル・スタッフ、学生の皆様とお会いできるのを楽しみにお待ちしております。
謹白
2024年11月吉日